時間と共に色を変える空
まわりの風景を映しながら流れる川
月の満ち欠け
街明かり…。

どこにでもある風景なのに
ふとした瞬間、
その風景は美しい一場面に変わります。
足を止めて眺めていると
その美しさに圧倒されたり
不思議な懐かしさに包まれたり
時には胸が締め付けられるような
切なさを感じることがあります。

なぜそんな気持ちになるのでしょう？
自分の記憶の、どの部分に響いてくるんでしょう？

思い出の中を探る内に、
薄れていた感情はイメージと共に色付きだし
目の前の風景と混ざり合っていきました。

「ながばなし」は12年前、
初個展で使ったタイトルです。
原点回帰って訳ではありませんが
思い出の延長に現在の自分がいるのだと思うと
「ながばなし」は今も続いているように感じました

工芸高校在学中よりデザイン事務所に勤務、チラシ・ミニコミ誌・パンフレット等の デザイン・イラストの制作に携わり卒業後、イラスト制作事務所に入社。4年間勤務した後、1994年独立しフリーで活動。多数個展・グループ展に出品。